心臓病と妊娠
今年もあと残すところ僅かになりましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?自分は今年もあっという間に過ぎ、この一年何かを成し遂げたというより、これもあれもしてないという気持ちに駆り立てられております。。。(とりあえずデスクの掃除をしなければ、、、)
12月に入って途端に寒くなってきました。喜ばしいことではないのですが、毎年寒くなると当院(特に大人の循環器内科)は忙しくなってきます。この様にして『心臓病』と『温度』が関係していることはよくニュースでも取り上げられているかと思います。
今日お話ししたいことは、お母さんの心臓病と妊娠にも大変関係があるということです。
妊娠によって10ヶ月という短い期間で、身体を巡る血液の量が1.5倍近くに増え、血液の中に塊ができやすく血管が詰まりやすくなり、脈が速くなり、血管に変化を生じます。妊娠は心臓と血管に多大な影響を与えるわけです。
また分娩の際は力みや怒責によって心臓への負担はさらに上昇し、心臓に感染を起こすリスクもあります。
妊娠する前は全く問題がなくても、妊娠中や出産後に堰を切ったように悪化する方がいます。
心臓病の中には生まれつき心臓にご病気のある方(先天性心疾患を手術で治された方、経過観察されている方)、後から心臓病にかかられた方(冠動脈、弁膜症、心筋症、不整脈)、はたまた妊娠中に発症する方(周産期心筋症、不整脈)、遺伝する可能性のある心臓病のご家族がいらっしゃる方など(拡張型心筋症、マルファン症候群など)がいます。
その中には
「妊娠を考えてるけど自分の心臓病は大丈夫なのか?」
「妊娠したけど、無事に妊娠を終えられるのか?赤ちゃんに遺伝しないか?」
様々な不安を抱えていらっしゃいます。
もし定期的にかかっているところがあるならば、かかりつけの先生に聞いてみるのも良いでしょう。
そしてかからなくてよくなった方、かかる必要があったけど行けていない方もいらっしゃるかもしれません。そのような方も当院では妊娠前から妊娠、そして分娩まで管理を行っております。
産婦人科の枠にとらわれず、必要に応じて小児循環器科による胎児の心臓病診断や、臨床遺伝科による遺伝カウンセリングを行い診療にあたります。
まずはお気軽にお問い合わせください。