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出生前診断 2020年7月~12月

当院の出生前診断について お話しします

はじめまして。遺伝カウンセラーの小池です。
本日は、当院における出生前診断の種類と週数や時期について、お話しします。

 

出生前診断と出生前検査

あかちゃんが生まれる前の検査は、広く、出生前検査と呼ばれます。
いつも妊婦健診で受けているような、通常の超音波検査も、広い意味では出生前検査です。
出生前検査によってあかちゃんのときに診断をつけることを、「出生前診断」といいます。
ですので、このブログのなかでは、ことばを「出生前検査」で統一させていただきます。

いわゆる「出生前検査」は、そのなかでも、染色体の変化による疾患であるかを調べる検査を指していることが多いです。
あえて、ここで出生前「診断」ということばを使わなかったのは、
出生前検査には、その検査だけで診断がつくものと、つかないものとがあるからです。

 

非確定検査と確定検査

出生前検査は大きく分けて
・非確定検査
・確定検査
の2つに分かれます。

確定検査は、おなかのあかちゃんの病気の確定診断です。
あかちゃんの確定診断がつく分、リスクを伴う検査でもあります。

一方で、非確定検査は、それだけではあかちゃんの確定診断はつきません。
確定検査の前に、本当に確定検査をする必要があるかどうか考えるために行う検査といえます。

 

出生前検査を受ける時期と結果をお話しする時期

出生前検査を受ける時期と結果をお話しする日を、表にまとめてみました。
表はあくまで当院での目安です。また、この限りではありません。

 

検査の種類検査をする時期結果をお話しする時期
●妊娠初期超音波検査11週0日~13週6日当日
●コンバインド検査
(妊娠初期超音波検査+2種類の母体血清マーカー)
11週0日~13週6日妊娠初期超音波検査のみの結果は当日
母体血清マーカーと合わせた結果は3日後
●クアトロ検査
(4種類の母体血清マーカー)
15週0日~17週6日10日~2週間後
●NIPT
(母体血胎児染色体検査)
10週0日~15週6日2週間後
■羊水検査
(G分染法+間期核FISH検査)
16週0日~(18週6日)2~3週間後
(間期核FISH検査結果は1週間後)

(表中 検査の種類の ●は非確定検査 ■は確定検査です)

それぞれの検査の詳細については、下記のボタンから出生前診断のページをご覧ください。
出生前診断のページ

 

出生前検査の前に行う遺伝カウンセリング

それぞれの出生前検査で、特徴、わかること・わからないこと、方法、適した年齢などがそれぞれ異なります。

「いつ、どの検査を受けたらいいの?」
「出生前検査でどこまでわかるの?」
「どのくらいの”精度”なの?」
「非確定検査を組み合わせたほうがいいの?」
「検査であかちゃんに病気が見つかったらどうしたらいいの?」
「そもそも出生前検査を受けようかどうか迷う……」

こういったお悩みについて、当院では、産婦人科と臨床遺伝科が連携しながら、出生前検査に先立ち、出生前遺伝カウンセリングを行っております。
検査を受けていただく前の流れは、次のとおりです。

 

1.予約
検査を受けていただくまでの流れとして、まずは予約をとっていただきます。
直接妊婦さんからご予約いただく際には、当院の医療連携室(042-314-3141)までご連絡ください。

その際、
・出生前検査や遺伝カウンセリングを受けたい・検討している旨
(希望している検査があれば、その検査名)
・来院可能な日程
・現在の妊娠週数
・妊婦さんご本人のご年齢
・これまでの妊婦健診で何か指摘されていることがあればその内容
・そのほか遺伝カウンセリング担当者に伝えてほしいこと

などをお伝えいただけると、スムーズかと思います。
NIPTを受検いただく際には、医療機関からの診療情報提供書が必要となります。
そのため、かかりつけの産科の担当医の先生よりご予約いただけますと幸いです。
当院の産科に通っている方は、産科受診の際に医師や助産師・看護師にご相談ください。

 

2.ご来院
当日はご予約の30分前にご来院いただき(例 9時30分の予約であれば9時00分の来院)、
受付や問診票の記載などの手続きを行っていただきます。

 

3.遺伝カウンセリング
予約時間から出生前遺伝カウンセリングが始まります。お時間は約30~60分程度ですが、NIPTを受けていただく際にはプラス約30分程度の計1時間~1時間半程度いただいています。遺伝カウンセリングのなかで、検査を受けていただくか、受けていただく場合にはいつ・どの検査を受けていただくか、確認させていただいたうえで、いよいよ出生前検査です。

 

 

出生前遺伝カウンセリングにかかる時間は、これまでに何度か遺伝カウンセリングを受けたことのある方や、ご事情によってはこの限りではなく、あくまで目安の時間とさせていただいております。

前後の方の遺伝カウンセリングや診察状況によって、多少の前後が生じることについてご了承いただけますと幸いです。

もし、お時間のご都合がある方や体調のすぐれない方は、ご予約の際やその場でお申し付けいただければ柔軟に対応させていただきますので、お気軽にご相談ください。

出生前遺伝カウンセリングは、どの週数でも可能ではありますが、検査の選択肢のことを考えると、妊娠9週~11週頃までに出生前遺伝カウンセリングをご予約いただければと思います。

静かな相談ルームまたは診察室にて、お話しします。

必要に応じて資料を用いながら、詳しくご説明します。

 

当院の強み

検査の結果、あかちゃんに病気があるかもしれないとわかった場合のケアが充実していることも、当院で出生前検査を受けていただく強みだと考えています。

心臓の専門病院の強みを生かした、小児循環器科医師による胎児心臓精密超音波検査や産婦人科医師による中期胎児形態スクリーニング超音波検査も可能です。

陰性の結果も、陽性の結果も、あかちゃんやご家族にとって大切な結果であることに変わりありません。
それぞれのあかちゃんやご家族に合わせて、精一杯サポートさせていただきます。

 

最後に...

出生前検査を受けるかどうか、いつ・どの検査を受けるのかを決めることは、おふたりやあかちゃんにとって、とても大切な決断になると思います。
みなさまそれぞれにとってよりよい選択ができるよう、お手伝いさせていただきます。

また、「悪阻があって、出生前診断についてぜんぜん調べられなかった……」という声もよく聞かれます。
もちろん遺伝カウンセリングを受けていただく際には、特に事前の知識は必要ありませんし、悪阻などで体調がすぐれない方は、楽な姿勢で出生前遺伝カウンセリングを行うことができるよう配慮しながら対応させていただきますので、遠慮なくご相談ください。

臨床遺伝科では、心疾患のある妊婦さんや、ご両親が遺伝性心疾患をお持ちの方、お子さんに心疾患がある方など、あらゆる方の妊娠前・出生前遺伝カウンセリングを行わせていただいております。(下記のボタンから、病院サイトの臨床遺伝科のページもご覧ください)
榊原記念病院 臨床遺伝科のページ

 

ささいなことでも構いません。
わからないことや迷っていることがあれば、ひとりで抱え込まず、お声かけいただければ幸いです。

 

この記事を書いた人

小池 佳菜子

臨床遺伝科 遺伝カウンセラー

一言メッセージ

マスクをした状態でのコミュニケーションでも表情がよく見えるようにと思い、前髪を切りすぎました。