産科診療

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妊婦健診

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妊婦健康診査(妊婦健診)は、お母さんと赤ちゃんの健康を守り、妊娠が順調かどうかをチェックするためにおこなわれます。当院では、一般妊婦健診に加えて、母児の状態をよりくわしくみさせていただくためにさまざまな外来・入院診療をおこなっております。
お母さんや赤ちゃんの心臓にご心配なことがある方以外でも、また里帰り出産をご希望の方も受け付けております。他院でご出産の予定で妊婦健診のみのご受診も歓迎いたします。お気軽にお問い合わせください。

当院での妊婦健診(例)

初診 妊娠の確認 30週頃 健診 胎児スクリーニング
7~9週頃 赤ちゃんの心拍の確認 32週頃 健診
10週頃 健診 分娩予定日の確認 34週頃 健診
腟分泌物培養検査
12週頃 健診 血液検査 36週頃 健診 血液検査 NST
16週頃 健診 心電図 クラミジア検査 37週 健診 NST
20週頃 健診 胎児スクリーニング 38週 健診 NST
24週頃 健診 39週 健診 NST
26週頃 健診 血液検査 40週 健診 NST
28週頃 健診 41週 入院

 

*上記は通常の方の場合の例であり、お母さん・赤ちゃんの状態によりご受診いただく時期や検査内容が変更になることがあります。

出生前診断

通常の妊婦健診では、胎児の生死、多胎か単胎か、発育状態、児の向きや位置、胎盤の位置、羊水量、妊婦さんの子宮や卵巣に異常がないか、などの確認をおこないます。これに対し、胎児に先天性の奇形や染色体異常などがないかを調べるための種々の検査を「出生前診断」といいます。出生前診断には、胎児の染色体異常(ダウン症候群など)に関する検査も含まれます。
当院では、遺伝診療科との協力体制のもとに、以下の検査を実施しております。
・妊娠初期超音波検査による染色体異常リスク評価(NT計測ほか)
・クアトロテスト
・NIPT(無侵襲的出生前遺伝学的検査)
・羊水染色体検査
さらに、胎児の形態異常を調べるための超音波検査として、以下の検査を実施しています。
・胎児形態スクリーニング超音波検査
・胎児心臓病超音波検査
いずれも検査の概要は下記の通りです。

妊娠初期超音波検査による染色体異常リスク評価

胎児染色体異常の有無を診断するためには羊水検査などの侵襲的な検査が必要ですが、そのような検査が必要か否かを判断するための助けとするための方法の1つに、超音波検査があります。
当院では妊娠11週から13週の胎児について、胎児後頸部浮腫(NT: Nuchal Translucency)、鼻骨の有無、静脈管血流、三尖弁逆流、胎児心拍数、その他の異常の有無などを観察することにより、胎児染色体異常のうち21トリソミー(ダウン症候群)、13トリソミー、18トリソミーの3種類の異常のリスクを算出しています。
リスクの算出には、英国Fetal Medicine Foundationにより提供されているソフトウェアを利用しています。このソフトウェアの使用には資格の取得が必要ですが、当院では有資格者が検査を実施しています。
この検査は染色体異常の有無を確定する検査ではありませんが、羊水検査など診断を確定する検査を受けるか否かをご考慮いただくための助けになります。また、この時期に観察可能な胎児形態異常の有無もチェックします。

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クアトロテスト

妊娠15週から17週頃に妊婦さんの採血をおこない、血液中の4つの成分(AFP、hCG、uE3、Inhibin A)を測定することにより、胎児のダウン症候群、18トリソミー、開放性二分脊椎のリスクを算出します。染色体異常の有無を確定する検査ではありませんが、リスクの高低によって、異常の有無を確定する検査を受けるか否かを考慮する判断材料とすることができます。

NIPT

NIPTとは無侵襲的出生前遺伝学的検査(Noninvasive prenatal genetic testing)の略で、母体血を利用して赤ちゃんの遺伝学的検査を行う方法を言います。日本では、日本産科婦人科学会の指針により臨床研究として認定された施設でのみ実施されています。母体血液中に少量含まれている胎児由来のDNA量を測定することにより、高い精度で胎児のダウン症候群、18トリソミー、13トリソミーのリスクを推定します。高い精度とはいえ染色体異常の有無を確定する検査ではありません。しかし、NIPTの検査が陰性であった場合には、胎児に上記3種類の染色体異常がある可能性はほぼないといえます。詳細は、NIPTコンソーシアムをご参照ください

NIPTをお受けいただくことができるのは、以下の①~④のうち1項目以上を満たす方のみです。
① 今までに13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーの妊娠・分娩歴がある。
② 妊婦または夫が、13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーの児を得る可能性が高まる染色体を持つ(ロバートソン転座保因者)
③ 今回の妊娠で超音波検査や従来の血清マーカーテストで13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーの児を得る可能性が高いと診断された。
④ 出産(分娩)予定日の母体年齢が35歳以上である。
当院での検査のやり方や予約等については、下記の説明文書をご覧下さい。

羊水検査

当院では、染色体異常の有無を確定するための検査として、ご希望される方に羊水検査を実施しています。
赤ちゃんは羊水のなかに浮いていますので、羊水中には赤ちゃんの細胞が含まれています。妊婦さんのお腹から針を挿入してこの羊水を吸引することにより、胎児の細胞を採取します。採取された胎児の細胞を分析することにより、染色体異常の有無、異常のある場合はその種類を診断します。染色体の数の異常および染色体の形態の異常を診断できますが、すべての染色体異常がわかるわけではありません。また、低い確率ではありますが、流産、性器出血、破水、子宮内感染、胎児の受傷などのリスクがあります。
妊娠16週頃以降に実施します。

胎児形態スクリーニング超音波検査

妊娠20週および30週の妊婦健診時に、医師による超音波胎児スクリーニング検査(赤ちゃんに形態や大きさなどの異常がないかどうか、少し時間をかけて全身のチェックをおこなう検査)を実施しています。、また、その他の時期でもご希望により超音波胎児スクリーニング検査をおこなっておりますので(自費)、お気軽にご相談ください。

胎児心臓精密超音波検査

以前にお生まれのお子さんに心臓病があった方や、今回の妊娠で赤ちゃんの心臓などに関して何か異常や心配な点を指摘された方につきましては、小児循環器医師とともに超音波検査をおこない、できる限りくわしく観察して診断をした上で以後の対応について相談させていただきます。
この検査で赤ちゃんに異常がある、あるいはその可能性が高いと判断された場合、適切な時期に数日間ご入院いただいた上で、さらに詳細な検査をさせていただいています。
妊娠中期(20週頃)および妊娠後期(30週頃)に実施していますが、その他の時期でも必要に応じ随時実施します。

外来診療

3D/4D超音波

2_3D4D_echo妊婦健診の際に、ご希望により3D/4D超音波検査を実施しています。当院にて妊婦健診をご受診いただいている方は、追加費用なしでお受けいただけます。また、他院通院中の方でもご希望の方がおられましたら、自費診療となりますがお受けいただけますので、お気軽にご相談ください。
なお、妊娠週数、胎児の向き、その他の条件により十分観察できない場合がありますことをあらかじめご了承ください。

母体心疾患スクリーニング

当院では、妊婦健診をご受診いただいている妊婦のみなさまに、母体の心疾患スクリーニングとして妊娠中に心電図検査をお受けいただいています。それまではっきり診断されていなかった心臓の病気がみつかることもあり、異常やその可能性がある場合には成人循環器科とも連携をとりながら診察させていただきます。また、現在あるいは過去に心臓病を指摘された方の妊娠相談や、前回のお子さんが心臓病であり今回の妊娠に不安をお持ちの方など、妊娠・出産に関する各種ご相談を承ります。

マタニティヨガ教室

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マタニティヨガは妊娠中の身体の柔軟性を高めストレス解消効果もあります。また、教室内では呼吸法やリラックスも行うので出産時にも役立ちます。そして、マタニティヨガをしているときはゆっくりと自分とお腹の中の赤ちゃんの事だけを考える時間となり、赤ちゃんとの深いつながりを実感できます。
マタニティヨガは妊婦さん用に作成したプログラムで身体に負担のない程度の動きとポーズをゆっくりとおこないます。
なお、マタニティヨガ教室へのご参加は、当院で分娩を希望されており、医師の診察を受けられて問題ない妊娠16週以降の方に限らせていただいています。安静を指示されている方、血圧の高い方、すぐ息切れをしてしまう、体調がすぐれない方、極端に運動機能が悪い方などは、参加をお断りさせていただくことがあります。

助産外来

医師による通常の診療に加えて、妊娠・出産・産後に関する助産師の外来を開設しています。

内 容 内 容 料 金
妊婦保健指導 週数に応じた保健指導
妊娠・出産などの不安に関する相談
無 料

母乳相談

乳腺の状態
児の吸啜状況
乳頭・乳房の状態
無 料

母乳外来

乳房マッサージ
乳汁うっ滞の緩和
乳汁分泌維持など
当院で出産の方 一律 3,000円
他院で出産の方 初診時 4,000円
再診時 3,000円

育児相談
産褥保健指導

母乳育児支援
児の発育支援
産後の身体回復状態
産後の生活状態・育児アドバイス
無 料

※ 「母乳相談」の結果、マッサージ等実施した場合は有料となります。

<外来日・時間>
・診療日・時間内は毎日対応しますが、事前にご連絡ください。
・夜間・休日の電話相談でも対応いたします。
※急な出産対応等でお待たせする事もありますので、あらかじめご了承ください。
※乳腺炎の疑いなど緊急の場合は、いつでもご連絡ください。

 

母乳育児相談外来

医師による通常の診療に加えて、妊娠・出産・産後に関する助産師の外来を開設しています。
・妊婦保健指導: 妊娠週数に応じた保健指導をおこない、妊娠・出産などの不安について一緒に考えます。
・母乳相談: 乳腺の状態、児の吸啜状況、乳頭・乳房の状態をみながら母乳についてのアドバイスをさせていただきます。
・母乳外来: 乳汁分泌維持、乳汁うっ滞の緩和、乳房マッサージなどをおこないます(有料)。
・育児相談・産褥保健指導: 母乳育児支援、児の発達支援、産後の身体回復、産後の生活や育児の悩みなどについての相談を承ります。

 

入院診療

分娩

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帝王切開以外のお産は、基本的にすべてLDR(Labor-Delivery-Recovery, 陣痛からお産、産後の回復までを同じところで過ごすお部屋)でおこなっています。ソファや大画面テレビ、DVDも備えられており、ご家族とともにリラックスしてお過ごしいただけます。室内では常に助産師又は看護師が付き添い、妊婦さんやご家族のサポートをしながら新しい命を迎える喜びのお手伝いをさせて頂きたいと思います。夫立ち会い分娩もおこなっておりますので、ご希望の方はお申し出ください。
ご出産後の回復を確認してから、病室にお移りいただきます。病室は個室から4人床室までご希望に応じてお選びいただけます。お母さんと赤ちゃんの様子を見ながら同室していただき、お部屋で個別に授乳の仕方やご自宅に戻られてからの赤ちゃんとの過ごし方等のご相談にお応えします。お母さんの状態に応じて、赤ちゃんをお預かりすることもできます。

分娩入院中の過ごし方(例)

分娩当日 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目
分娩
病室へ移動
1日目診察
授乳指導
同室指導
夜間同室開始
沐浴見学指導
血圧・体重測定
血液・尿検査
新生児聴力検査
退院診察
退院説明
お祝い膳
新生児代謝異常スクリーニング
退院

面会について
面会は基本的に24時間可能です。ただし、入院患者さまの状態によっては面会をお控えいただくことがあります。また消灯時間後の面会などについては、入院されているご本人への影響や他の入院患者さまにご迷惑とならないよう、場所・時間を制限させていただくことがあります。

和痛分娩

薬剤を用いた和痛分娩は、腰から硬膜外麻酔カテーテルという細いチューブを入れて、そこに麻酔薬を注入して陣痛の痛みを和らげる方法です。痛みを全くなくすほどの麻酔薬を使うと子宮の収縮が減少し、分娩進行が遅れることがありますので、本人の子宮収縮の感覚を残すくらいに薬の注入速度を調整して慎重に対応しています。心臓の病気をお持ちの方など、医学的な必要性により和痛分娩をおこなうこともあります。
ただし、夜間や急速な分娩の進行など、和痛分娩をご希望されていても対応が困難なこともあります。和痛分娩をご希望の方は、産科外来でご相談ください。

フリースタイル分娩

通常、分娩は仰向けの姿勢でおこなわれますが、当院では、患者様のご希望に合った分娩スタイルを事前に当院助産師と話しあってご相談いただけます。ただし、胎児心拍が良好に聴取できない場合や、医学的に必要と判断された場合などには、フリースタイル分娩を中止し通常の姿勢での分娩に移行させていただくことがあります。

帝王切開

2_opeshitsu帝王切開はLDRのすぐとなりにある産婦人科手術室にておこないますので、分娩中に急に帝王切開が必要になった場合でもただちに対処できます。麻酔は専門の麻酔科医が担当いたします。赤ちゃんの状態に心配な点があるときには、小児科医にも手術に立ち会っていただき、生まれてすぐに赤ちゃんの処置が必要な場合には直ちに開始します。経過が順調であれば、お母さんは手術後8日目には退院していただいています。

新生児聴覚スクリーニング

先天性難聴は、出生1,000人に約1人と比較的頻度の高い先天性疾患です。もし難聴があった場合、早期に適切な援助を開始することによって、発達の面で大きな効果が期待できるので、早期発見が重要です。当院では、出生後退院までの間に新生児聴覚スクリーニングをお受けいただくことをお勧めしています。くわしくは産科外来までお問い合わせください。

PICU/NICU

2_PICU_NICU当院では、10床のPICU(小児集中治療室)と6床のNICU(新生児集中治療室)を常設しております。新生児・循環器専門の小児科医および循環器外科医が常勤しており、循環器疾患をお持ちのお子さんの管理・治療にあたっています。
 
 
 
 

お祝いセット・お祝い膳

退院時に、赤ちゃんのの声を録音したうぶ声アルバムや臍帯箱などのお祝いセットをお渡ししています。また、退院前に個室にてご家族と一緒にお祝い膳を召し上がって頂いています。

うぶ声アルバム

うぶ声アルバム

臍帯箱

臍帯箱

お祝い膳(例)

お祝い膳(例)

各種ご相談

現在あるいは過去に心臓病を指摘された方の妊娠相談や、前回のお子さんが心臓病であり今回の妊娠に不安をお持ちの方など、妊娠・出産に関する各種ご相談を承ります。また心臓病をお持ちの方の産婦人科治療についてのご相談も受け付けております。
避妊、不妊症、更年期、妊娠前相談など、婦人科についてのお悩みも、お気軽にご相談ください。
セカンドオピニオン外来も開設しております。くわしくはセカンドオピニオンのページをご参照ください。